「最後まで行く」 感想

映画

今日は岡田准一の主演で、ひとつの事故を発端に追い詰められていく刑事の姿を描いたクライムサスペンス 「最後まで行く」を見てきた。

映画の重要なところで何度も語られる砂漠のとかげの話が印象的だった。
砂漠にもトカゲがいる。トカゲは熱せられた地面に火傷をしないように前足と後ろ足とをピョンピョンさせ続ける。そんな過酷な環境にいるぐらいなら砂漠から抜け出せばいいのにトカゲは抜け出したくて抜け出せない。

そのトカゲのように過酷な運命や環境から抜け出したくてお金に目がくらみ、人を裏切り、嘘に嘘を重ねて狼狽する登場人物たちを描いた映画だった。

自分自身のこれまでの人生を振り返ったとき、何でもいいから抜け出したくなるときもあった。藁をもすがる思いでとにかく抜け出せたらなんでもいいときもあった。小さな嘘をついて自分を納得させたりもした。そういうときって判断力鈍ってるし、心にも余裕もない。善悪の判断もつかない。だから安易な手段に手を出しがちになる。

自分も余裕ないときの戒めにしようと思った映画でした。

最後の方のシーンで、工藤にとって過酷な砂漠から抜け出すために切符(=大金)を目の前にしてなぜ工藤は大金をカバンに入れなかったんだろうか。
そういう安易な方法(盗む)ではなく、真っ当に生きることで抜け出そうと改心しかけていたのか。
考えさせられたシーンでした。

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最近見た映画 5点満点中

6/10 『怪物』4.5
6/3 『渇水』 4.0

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